英作文で「だから」はどう書くべきか具体例を紹介

英作文で「だから」は、論理的な文章構成と説得力のある表現を築くために欠かせない要素です。

しかし、日本語と英語では「だから」のニュアンスや使い方に違いがあり、誤解を招いたり、論理が破綻したりするケースも少なくありません。

そこで今回は、英作文における「だから」の重要性と効果的な表現方法、そして具体的な例文解説を踏まえ、論理的な文章構成と説得力のある表現のポイントを詳細に解説していきます。

なぜ「だから」は重要なのか

英作文における「だから」は、単に原因と結果を繋ぐだけの役割ではありません。以下の3つの重要な役割を担っています。

論理的な文章構成

「だから」は、文章の論理的な流れを明確にし、読者の理解を促進します。特に、複数の理由や根拠を提示する際に、「だから」を用いることで、それぞれの要素がどのように関連し、結論に導かれているのかを明確に示すことができます。

説得力のある表現

「だから」は、単に事実を羅列するだけでなく、論理的な根拠に基づいて結論を導き出すことで、読者を説得する力を持っています。特に、説得力のある英作文を書くためには、論理的な思考力と「だから」を効果的に用いるスキルが不可欠です。

文章の簡潔化

「だから」は、冗長な表現を排除し、文章を簡潔にまとめる効果もあります。特に、複雑な論理展開を簡潔に表現したい場合、「だから」を用いることで、文章全体の読みやすさを向上させることができます。

「だから」を表す主な接続詞や前置詞

英語で「だから」を表現する際には、状況に合わせて様々な接続詞や前置詞を使いこなすことが重要です。以下に、代表的なものとその意味、使い方の例をいくつか紹介します。

because

原因と結果の関係を表す最も一般的な接続詞です。

例: I didn’t go to the party because I was tired. (疲れていたので、パーティーに行かなかった。)

so

結果を表す接続詞です。「because」よりも強い因果関係を表します。

例: I studied hard for the exam, so I got a good score. (試験のために一生懸命勉強したので、良い点数が取れた。)

as a result

結果を表す接続詞です。「so」よりもフォーマルな表現です。

例: As a result of the heavy rain, the flight was canceled. (大雨の影響で、フライトはキャンセルになった。)

since

原因を表す接続詞です。「because」よりもフォーマルな表現です。

例: Since I was young, I have always been interested in learning English. (幼い頃から、英語を学ぶことに興味があった。)

therefore

結果や結論を表す接続詞です。「so」よりもフォーマルな表現です。

例: I need to finish my homework first, therefore I can’t go out with you now. (まず宿題を終わらせなければならないので、今はあなたと出かけることはできません。)

due to

原因や理由を表す前置詞です。「Because」よりもフォーマルな表現です。

例: The ceremony was canceled due to it was raining. (雨が降っていたので、式典は中止された。)

代表的な表現と例文

以下に、英作文でよく使われる「だから」の表現と例文をいくつかご紹介します。

原因と結果

because

最も基本的な表現です。原因を明確に示したい場合に適しています。

例: I studied hard for the exam, because I wanted to get a good grade. (試験のために一生懸命勉強した。なぜなら、良い成績を取りたかったから。)

as a result

原因が複雑な場合や、結果に重点を置きたい場合に適しています。

例: The company’s stock price plummeted as a result of the negative news reports. (ネガティブなニュース報道が原因で、会社の株価は急落した。)

due to

原因が外部的な要因である場合に適しています。

例: The flight was delayed due to bad weather. (悪天候のため、フライトは遅延しました。)

owing to

フォーマルな文章でよく使われる表現です。

例: Owing to the heavy traffic, we arrived at the meeting place late. (渋滞のため、会議場所に遅刻しました。)

条件と結果

if

条件を明確に示したい場合に適しています。

例: If you study English regularly, you will improve your skills. (定期的に英語を勉強すれば、スキルは向上する。)

unless

条件を否定したい場合に適しています。

例: You will not succeed unless you put in the effort. (努力しなければ、成功することはできない。)

on condition that

条件が厳しい場合や、条件を強調したい場合に適しています。

例: I will lend you the money on condition that you pay me back on time. (時間通りに返済する事を条件に、お金を貸してあげる。)

譲歩と結論

although

譲歩を表す最も一般的な表現です。

例: Although he is not very good at English, he is always trying to improve. (彼は英語があまり得意ではないが、常に上達しようと努力している。)

even though

譲歩をより強く強調したい場合に適しています。

例: Even though I was tired, I went to the gym. (疲れていたが、ジムに行った。)

despite

譲歩をさらに強く強調したい場合や、反対意見に反論する場合に適しています。

例: Despite all the challenges, she never gave up on her dream. (様々な困難があっても、彼女は夢を諦めなかった。)

文末表現を活用して、論理的な関係を強調

他にも、文末表現を活用することで、「だから」の関係をより明確に示すことができます。

that’s why

理由を説明した後によく用いられる表現です。

例: I couldn’t finish my homework on time, that’s why I’m late. (宿題を時間内に終わらせられなかったので、遅刻しました。)

is why

理由を説明した後によく用いられる表現です。

例: She didn’t come to the meeting because she was sick, is why I had to reschedule. (彼女は病気で会議に来られなかったので、日程を変更しなければならなかった。)

which is why

理由を説明した後によく用いられる表現です。

例: I chose this university because it has a good reputation, which is why I’m so excited to start my studies there. (この大学を選んだのは、評判が良いから。だから、ここで勉強を始めるのがとても楽しみです。)

this is why

理由を説明した後によく用いられる表現です。

例: You need to study hard for the exam, this is why I’m giving you extra practice problems. (試験に合格するには勉強する必要がある。だから、君に特別問題を出しているんだ。)

論理展開を意識した文章構成で、説得力のある英文に

「だから」を効果的に表現するためには、単に接続詞を挿入するだけでなく、論理的な文章構成を意識することが重要です。

  • まず、結論を明確に示す。
  • 次に、結論を導き出す根拠となる情報を提示する。
  • 根拠となる情報を明確に示すために、接続詞や文末表現を活用する。

例:

結論: I didn’t get the job I wanted. (希望の仕事に就けなかった。)

根拠: I didn’t have enough experience. (十分な経験がなかった。)

接続詞: because

文末表現: that’s why

英文: I didn’t get the job I wanted because I didn’t have enough experience. That’s why I’m going to start taking some online courses to improve my skills. (希望の仕事に就けなかったのは、十分な経験がなかったからです。だから、スキルアップのためにオンライン講座を受講しようと思います。)

文脈に合わせた適切な表現の選び方

適切な表現を選ぶためには、まず文脈を理解することが重要です。

フォーマルな場面 vs. カジュアルな場面

フォーマルな場面では Therefore、カジュアルな場面では So を選ぶようにしましょう。

原因と結果の関係 vs. 論理的な流れ

原因と結果の関係を明確に示したい場合は As a result、論理的な流れを強調したい場合は Hence を選びましょう。

ニュアンス

より強い結果を表したい場合は Consequently を、前述した内容を踏まえた論理展開を示したい場合は Hence を選ぶと良いでしょう。

まとめ

英作文における「だから」は、文脈やニュアンスに合わせて適切な表現を選ぶことが重要です。今回紹介した表現を参考に、様々な状況で効果的に「だから」を使いこなせるよう練習を重ねましょう。

英語

Posted by ほりえりお