Windowsブートマネージャーで起動しない!データを守る復旧手順7選

この記事は、パソコンの電源を入れると「Windows Boot Manager」が表示される、黒い画面で起動が止まる、「BOOTMGR is missing」などのエラーが出る方に向けた復旧ガイドです。
Windowsブートマネージャーの役割、起動しない主な原因、BIOS・UEFI設定、自動修復、BCD修復、データを安全に救出する方法までを順に解説します。
起動障害では、焦って初期化や再インストールを行うと、保存していた写真・仕事の書類・メールなどを失うおそれがあります。
まずは状態を見極め、ストレージへの負荷を抑えながら、できる範囲の安全な対処から試してください。

Contents

Windowsブートマネージャーで起動しないときにまず確認すること

Windowsブートマネージャーが原因と思われる起動トラブルでは、いきなりコマンド操作やOSの入れ直しをするのはおすすめできません。
外付けUSBメモリが起動先として誤認識されているだけの場合から、Windowsの起動情報であるBCDの破損、SSD・HDDの物理故障まで、原因の幅が広いためです。
画面に表示されたエラー文、直前に行った更新や周辺機器の接続、BIOSでのドライブ認識状況を確認し、データ保護を優先して対処の順番を決めましょう。
特に、ドライブが認識されない、異音がする、何度も再起動する場合は、修復操作が状態を悪化させる可能性もあります。

Windowsブートマネージャーとは?OS起動を管理する仕組みと意味

Windows Boot Managerは、Windowsを起動するための情報を読み込み、どのOSを立ち上げるかを管理する仕組みです。
一般に「BOOTMGR」とも呼ばれ、Windows Vista以降のWindowsで使われています。
パソコンの電源を入れると、BIOSまたはUEFIが起動用ドライブを探し、その後にWindows Boot ManagerがBCDと呼ばれる起動構成データを参照して、Windowsの読み込み処理を引き継ぎます。
複数のWindowsやLinuxを入れている環境では、起動するOSを選ぶメニューが表示されることもあります。
つまり、Windowsブートマネージャー自体が表示されることは必ずしも異常ではありませんが、普段と異なる画面やエラーが出る場合は設定・起動情報・ストレージの状態を確認する必要があります。

用語 役割 主な保存場所・関係
Windows Boot Manager Windows起動の入口となり、起動対象を管理する UEFI環境ではEFIシステムパーティション上の起動ファイル
BCD OSの場所や起動メニューなどの構成情報を保持する ブート構成データストア
BIOS・UEFI 電源投入後にハードウェアを初期化し、起動先を選ぶ マザーボードのファームウェア

「Boot Manager」エラー・黒い画面・起動しない主な症状

Windowsブートマネージャーに関するトラブルは、表示内容によってある程度の切り分けができます。
代表例は、「Boot device not found」「BOOTMGR is missing」「The boot configuration data file is missing」「An operating system wasn’t found」といったメッセージです。
また、Windows Boot Managerの選択画面が毎回表示される、メーカーのロゴから先へ進まない、黒い画面にカーソルだけが出る、回復画面を繰り返すといった症状もあります。
USBメモリや外付けディスクが接続されたままの場合は起動順位の問題、更新・強制終了の直後ならBCDやシステムファイルの不整合、ドライブがBIOSに出ない場合はSSD・HDDの障害が疑われます。
エラー画面はスマートフォンで撮影しておくと、後で適切な手順を選ぶ際や専門業者へ相談する際に役立ちます。

  • 「BOOTMGR is missing」:起動ファイルが見つからない、または起動先が誤っている可能性があります。
  • 「0xc000000f」「0xc0000225」:BCDや必要なデバイス、起動ファイルの問題が考えられます。
  • Windows Boot Managerの選択画面が毎回出る:起動メニューの設定、複数OS設定、既定OSの設定を確認します。
  • BIOSでSSD・HDD名が表示されない:接続不良や物理障害の可能性があるため、むやみな修復は控えます。

データを守るために初期化・再インストールを急がない理由

Windowsが起動しないと、初期化やOS再インストールをすぐ試したくなるかもしれません。
しかし、これらの操作は状況によって既存データの上書きやファイル構成の変更を伴い、後からデータ復旧できる可能性を下げることがあります。
とくにSSDでは、削除や初期化後にTRIMが実行されると、データの復元が難しくなる場合があります。
また、起動障害の根本原因がSSD・HDDの物理故障なら、再インストール中の読み書きが故障を進行させ、必要なデータを取り出せなくなるおそれもあります。
大切なデータがある場合は、まず外部起動環境やセーフモードでのコピーを検討し、異音・認識不良があれば電源を切って専門家へ相談してください。
初期化は、データのバックアップまたは救出を終え、ストレージの健全性も確認した後の最終手段として判断することが大切です。

Windowsブートマネージャーが立ち上がる・毎回表示される原因

Windows Boot Managerが毎回表示される場合、必ずしもWindowsそのものが壊れているとは限りません。
複数の起動候補がBCDに登録されている、既定のOSや待機時間の設定が変更された、BIOS・UEFIの起動順位が変わったなど、設定面の原因であることも少なくありません。
一方で、Windows Boot Managerを選んでも起動に失敗する、選択肢が増えた、以前は表示されなかった回復画面へ移る場合は、起動情報やストレージの異常も疑います。
画面に出る選択肢の名称、エラーコード、接続中の周辺機器を確認し、軽い設定確認から段階的に進めることが安全です。

Windows10でブートマネージャーが毎回起動する原因

Windows 10でブートマネージャー画面が毎回表示される主な理由は、起動メニューが有効になっていることです。
デュアルブート環境で複数のWindowsが登録されている場合だけでなく、過去のアップグレードや修復、クローン作成の影響で、不要な起動エントリーが残ることもあります。
また、既定のOSが適切に設定されていない、起動メニューの表示時間が長く設定されている場合も、毎回選択を求められます。
Windowsが起動できるなら、「システムの詳細設定」から起動と回復の設定を開き、既定のオペレーティングシステムと表示時間を確認できます。
ただし、内容が分からないエントリーを削除すると起動不能になるおそれがあるため、変更前に表示名を記録し、重要なデータをバックアップしてから操作してください。

UEFI・BIOSの起動順序やWindows Boot Manager設定の問題

BIOS・UEFIの起動順位が変化すると、Windowsが入ったSSD・HDDではなく、USBメモリ、外付けディスク、ネットワーク起動、別の内蔵ドライブを先に読み込もうとして起動に失敗することがあります。
最近USB機器を接続した、BIOS設定を初期化した、マザーボードのボタン電池切れや更新があった場合は、起動順序が変わっている可能性を確認しましょう。
現在の多くのPCでは、起動候補にドライブ名だけでなく「Windows Boot Manager」と表示されます。
通常は、WindowsがインストールされているSSD・HDDに対応するWindows Boot Managerを起動順位の先頭に設定します。
なお、同名の候補が複数ある場合や、新旧のSSDを同時接続している場合は、容量や機種名を照合して誤ったドライブを選ばないよう注意が必要です。

BCDの破損、EFIシステムパーティション、SSD・HDD障害の可能性

起動順位に問題がないのにWindowsが立ち上がらない場合、BCDの破損やEFIシステムパーティション内の起動ファイルの不整合が考えられます。
BCDは、Windowsの場所や起動方法を記録した重要な設定情報で、更新失敗、突然の電源断、パーティション操作、マルウェアなどをきっかけに壊れることがあります。
UEFIとGPT形式のPCでは、通常は小容量のEFIシステムパーティションに起動ファイルが置かれています。
この領域の削除・破損・ドライブ文字設定の誤りも起動トラブルの原因です。
ただし、BIOSでSSD・HDDが認識されない、読み込みが極端に遅い、カチカチ・カタカタという異音がある場合は、論理的な設定問題ではなく物理障害を優先して疑います。
物理障害が疑われる状態でBootrecやチェックディスクを繰り返すと悪化することがあるため、データが重要なら操作を止める判断が重要です。

復旧前に行う安全確認|データ損失を防ぐ準備

Windowsブートマネージャーの修復を始める前に、まずはデータを失わないための安全確認を行いましょう。
起動不良の原因が単なる設定ミスなら比較的安全に直せますが、SSD・HDDの劣化や故障が背景にある場合、修復コマンドや再起動の繰り返しが状態を悪化させることがあります。
特に仕事のデータ、家族の写真、会計ファイルなど代替できないファイルが保存されている場合は、復旧の成功だけでなく、データ救出の可能性を残すことが重要です。
周辺機器を外す、BIOSで内蔵ストレージを確認する、異音や認識不良の有無を見るという順に、ドライブへ余計な書き込みを発生させない確認から始めてください。

外付けUSB・周辺機器・増設ディスクを外して再起動する

USBメモリ、外付けSSD・HDD、SDカード、DVD、プリンター、ドッキングステーションなどが接続されていると、PCがそれらを起動用デバイスとして先に認識することがあります。
この場合、Windows本体のSSD・HDDが正常でも、「Boot device not found」やWindows Boot Manager関連のエラーが表示されることがあります。
まずPCを完全にシャットダウンし、電源ケーブルを外せる機種では取り外したうえで、マウス・キーボード・ディスプレイなど起動に必要な機器以外を外してください。
ノートPCでは、USBメモリ、SDカード、外付けストレージをすべて抜くことが基本です。
その後に電源を入れ、Windowsが通常起動するかを確認します。
これだけで直る場合は、外付け機器の接続順やBIOS・UEFIの起動順位が原因だった可能性が高いと判断できます。

  • USBメモリや外付けSSD・HDDを取り外します。
  • SDカード、DVD、CD、LAN経由の起動用アダプターも外します。
  • 増設した内蔵ディスクがある場合は、知識に自信がなければ無理に分解せず、BIOSでの認識確認を優先します。
  • 最小構成で一度だけ起動を試し、改善しない場合は次の確認へ進みます。

SSD・HDDがBIOSで認識されるか確認する方法

Windowsの修復機能を使う前に、Windowsが保存されているSSD・HDDがBIOS・UEFIで認識されているかを確認します。
電源投入直後に表示される案内に従い、Del、F2、F10、Escなどのキーを連打してBIOS・UEFI設定画面を開いてください。
キーはメーカーや機種により異なるため、表示がない場合はPCメーカー名と「BIOS 起動キー」で確認します。
設定画面では、「Main」「Storage」「SATA Configuration」「NVMe Configuration」「Boot」などの項目に、内蔵SSD・HDDの型番や容量が表示されるかを見ます。
認識されていれば、少なくともファームウェア側ではドライブを検出できている状態です。
認識されない場合は、接続不良、SSD・HDD本体の故障、マザーボード側の問題が考えられるため、安易な初期化や修復コマンドは行わないでください。

BIOS・UEFIでの状態 考えられる原因 優先する対応
SSD・HDDの型番と容量が表示される 起動順位、BCD、Windowsシステムの不整合 起動順位確認、自動修復、BCD修復を検討します。
ドライブ名はあるがWindows Boot Managerがない EFI起動ファイルやBCDの破損 Windows回復環境から修復を検討します。
SSD・HDDがまったく表示されない 接続不良、物理故障、基板側の不具合 電源を切り、重要データがあれば専門業者へ相談します。

異音・認識不良・物理障害がある場合は操作を中止する

HDDからカチカチ、カタカタ、ジーッという異音がする、起動のたびにドライブが認識されたり消えたりする、読み込み画面で極端に長く止まる場合は、物理障害の可能性があります。
SSDはHDDのような駆動音がない一方、突然BIOSから消える、容量が0GBと表示される、認識が不安定になるといった形で故障が現れることがあります。
この状態で何度も再起動する、chkdskを実行する、OSを再インストールするなどの操作を行うと、データ領域へのアクセスが増え、復旧難度が上がるおそれがあります。
異常が疑われるときはPCの使用を中止し、通電回数をできるだけ増やさないことが大切です。
保証期間内であっても、メーカー修理では初期化や部品交換が基本となる場合があるため、データが必要なら先にデータ復旧対応の可否を確認しましょう。

Windowsブートマネージャーを復旧する手順1|BIOS・UEFIの起動順序を修正

内蔵SSD・HDDがBIOS・UEFIで正常に認識されており、異音や不安定さもない場合は、起動順位の確認から行います。
Windowsが入ったドライブよりUSB機器、別の内蔵ディスク、ネットワーク起動が上位になっていると、Windows Boot Managerを正しく呼び出せません。
設定画面の表記はメーカーによって異なりますが、「Boot」「Boot Priority」「Boot Option Priorities」「Boot Sequence」などの項目で変更できます。
UEFI方式でWindowsをインストールした一般的なPCでは、「Windows Boot Manager」を最優先に設定することが基本です。
変更内容を誤ると別のOSや回復メディアから起動する場合があるため、現在の設定をスマートフォンで撮影してから作業すると安心です。

BIOS・UEFI画面の出し方とWindows Boot Managerの選択方法

BIOS・UEFI画面は、Windowsが起動する前の電源投入直後に特定のキーを押すことで開けます。
代表的なキーはDel、F2、F1、F10、F12、Escですが、デスクトップPC・ノートPC・マザーボードのメーカーによって異なります。
F12やEscは、一時的に起動デバイスだけを選ぶブートメニューに割り当てられていることが多く、設定を変更せずにWindows Boot Managerを試す際に便利です。
ブートメニューに「Windows Boot Manager」とドライブ名が表示されたら、通常はWindows Boot Managerを選択してください。
複数表示される場合は、Windowsを入れているSSD・HDDのメーカー名、型番、容量をBIOSのストレージ情報と照合します。
一時選択で正常起動できた場合は、次回以降も同じ状態になるよう、BIOS・UEFIの起動順位を修正します。

Windows Boot Managerを起動順位の先頭に追加・設定する

BIOS・UEFIのBoot設定を開いたら、「Boot Option #1」や「1st Boot Device」など、最初の起動デバイスを指定する項目を探します。
UEFI環境では、Windowsをインストールしたディスク名ではなく「Windows Boot Manager」と表示される項目を先頭に設定します。
USB Storage、UEFI USB Device、Network Boot、PXE Boot、別のSSD・HDDが先頭の場合は、Windows Boot Managerより下位に移動してください。
操作方法は、Enterで選択する形式、プラス・マイナスキーで並び替える形式、ドラッグ操作の形式などがあります。
なお、Windows Boot Managerそのものが候補に表示されない場合は、単純な順序の問題ではなく、EFIパーティションや起動ファイルが破損している可能性があります。
その場合は設定を何度も変更せず、後述するWindows回復環境でのスタートアップ修復やbcdbootによる修復を検討してください。

設定保存後に正常起動するか確認するポイント

起動順位を変更した後は、「Save Changes and Exit」「Save & Exit」などを選び、保存して再起動します。
多くの機種ではF10キーが保存・終了に割り当てられていますが、画面の案内を確認してから実行してください。
再起動後にWindowsのロゴ、サインイン画面、デスクトップまで進めれば、起動順位の問題は解消したと判断できます。
一度起動できた後も、念のため完全シャットダウンしてから再度電源を入れ、毎回正常に起動するか確認しましょう。
ただし、起動できたからといってストレージが完全に健全とは限りません。
直前に起動失敗やブルースクリーンがあった場合は、重要データをバックアップし、ディスクの状態確認やWindows Updateの適用状況も見直すことをおすすめします。

Windowsブートマネージャーを復旧する手順2・3|自動修復とスタートアップ修復

BIOS・UEFIの起動順位を正してもWindowsが起動しない場合は、Windows回復環境から自動修復またはスタートアップ修復を実行します。
スタートアップ修復は、Windowsが起動できない原因となる一部のシステムファイル、BCD、起動設定などを自動的に診断・修復する機能です。
操作が比較的簡単で、コマンドを直接入力する前に試す方法として適しています。
ただし、物理障害のあるSSD・HDDには有効ではなく、処理中に読み書きが発生します。
BIOSでドライブを認識しない、異音がする、重要データを最優先で守りたい場合は、実行前にデータ復旧の専門家へ相談することも検討してください。

Windows回復環境を起動してスタートアップ修復を実行する

Windows回復環境は、通常起動に複数回失敗した際に自動で表示されることがあります。
「自動修復を準備しています」「PCを診断中」と表示された後に「詳細オプション」が出たら、そこから修復メニューへ進めます。
表示されない場合は、Windowsロゴが出た段階で電源ボタンを長押しして強制終了する操作を繰り返す方法もありますが、ストレージに問題が疑われる場合は強制終了を繰り返さないでください。
回復環境では、「トラブルシューティング」から「詳細オプション」を開き、「スタートアップ修復」を選択します。
対象となるWindowsアカウントを選び、パスワードを入力すると診断が始まります。
修復後は再起動し、正常にWindowsが立ち上がるかを確認してください。

  • 「詳細オプション」から「トラブルシューティング」を選択します。
  • 「詳細オプション」を開き、「スタートアップ修復」を選択します。
  • Windowsのインストール先または対象アカウントを選びます。
  • 処理完了後に再起動し、Windows Boot Managerのエラーが解消したか確認します。

WindowsインストールUSBから修復メニューを開く方法

Windows回復環境が内蔵ストレージから起動しない場合は、別の正常なPCで作成したWindowsインストールUSBを利用して修復メニューを開けます。
Microsoft公式のメディア作成ツールを使い、使用中のWindowsに対応したインストールメディアを作成してください。
問題のPCへUSBを接続し、BIOS・UEFIのブートメニューからUSBメモリを選んで起動します。
セットアップ画面が表示されたら、すぐに「インストール」を選ばないことが重要です。
画面左下付近の「コンピューターを修復する」を選び、「トラブルシューティング」「詳細オプション」へ進むと、スタートアップ修復、システムの復元、コマンドプロンプトなどを利用できます。
誤ってインストールを進めないよう、作業前に画面表示をよく確認し、データが重要な場合は修復操作の前に救出方針を検討しましょう。

自動修復で直らない場合に表示されるエラーの見方

スタートアップ修復を実行しても「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」と表示されることがあります。
これは自動修復の対象外である、BCDやEFI起動ファイルの破損が大きい、ディスクエラーがある、ハードウェア障害が起きているなどの可能性を示します。
画面にログファイルのパスとして「SrtTrail.txt」が表示されることもありますが、ログだけで原因を断定することはできません。
次の段階として、コマンドプロンプトでBootrecやbcdbootを使った起動情報の修復を検討します。
ただし、DiskPartによるパーティション操作やformatコマンドは、対象を誤るとデータを失う危険があります。
ドライブの構成が分からない、BitLocker回復キーを求められる、SSD・HDDの認識が不安定といった場合は、無理に操作を進めず専門家に確認するほうが安全です。

Windowsブートマネージャーを復旧する手順4・5|BCDとブート領域を修復

スタートアップ修復で改善しない場合、Windows回復環境のコマンドプロンプトからBCDやブート領域を修復する方法があります。
ただし、コマンド操作は対象ディスクやパーティションを誤認すると、起動不能やデータ損失を招く危険があります。
特にDiskPartでの削除、フォーマット、パーティション作成は、正確な知識がない状態では実行しないでください。
ここでは、主にWindows 10・Windows 11で多いUEFIとGPT構成を含め、比較的基本的な修復の考え方を解説します。
重要なデータがあり、SSD・HDDの異常も疑われるときは、コマンドの実行を優先せず、データ救出や専門業者への相談を先に検討することが大切です。

コマンドプロンプトでBootrecを実行してBCD構成を修復する

Bootrecは、Windowsの起動レコードやBCD構成を修復するためのコマンドです。
Windows回復環境で「トラブルシューティング」から「詳細オプション」を開き、「コマンドプロンプト」を選択して実行します。
レガシーBIOSとMBR構成では、bootrec /fixmbr、bootrec /fixboot、bootrec /rebuildbcdが利用されることがあります。
一方、UEFIとGPT構成では、EFIシステムパーティションの起動ファイルをbcdbootで作り直す方法が有効なケースも多く、Bootrecだけでは解決しない場合があります。
コマンド実行後の表示は必ず記録し、「アクセスが拒否されました」「Windowsインストールとして認識された合計数 0」などのメッセージが出た場合は、同じ操作を繰り返さず構成を見直してください。

  • bootrec /scanos:接続されたディスクからWindowsインストールを検索します。
  • bootrec /rebuildbcd:検出したWindowsをBCDに追加する処理を試みます。
  • bootrec /fixmbr:MBR領域の修復に使われます。
  • bootrec /fixboot:ブートセクターの修復に使われますが、UEFI環境ではアクセス拒否となる場合があります。

実行例として、まずbootrec /scanosでWindowsが検出されるかを確認し、検出された場合にbootrec /rebuildbcdを試す流れがあります。
ただし、回復環境では通常起動時とドライブ文字が異なることがあり、Windowsが普段のCドライブとは限りません。
誤った場所を対象にしないため、後述するDiskPartのlist volumeなどで、Windowsフォルダーがあるボリュームを慎重に確認してください。

bcdbootコマンドでEFIパーティションに起動ファイルを作成する

UEFI方式のPCでWindows Boot Managerが表示されない、BCDが壊れている、EFIシステムパーティションの起動ファイルに問題がある場合は、bcdbootコマンドで起動ファイルを作り直せることがあります。
この手順では、Windowsが入っているボリュームと、EFIシステムパーティションを正しく特定することが重要です。
コマンドプロンプトでdiskpartを起動し、list volumeで各ボリュームの容量・ファイルシステム・ラベルを確認します。
EFIシステムパーティションは一般にFAT32で、100MBから数百MB程度の小容量ボリュームです。
対象を確認して一時的なドライブ文字を割り当てた後、Windowsフォルダーを元に起動ファイルをコピーします。

たとえばWindowsフォルダーがCドライブ、EFIシステムパーティションにSドライブを割り当てた場合、bcdboot C:\Windows /s S: /f UEFIという形式で実行します。
ただし、回復環境ではWindowsのドライブ文字がDやEになっている場合があるため、必ずdir C:\Windowsdir D:\WindowsなどでWindowsフォルダーの存在を確認してから指定してください。
「ブート ファイルは正常に作成されました」と表示されたら、コマンドプロンプトを閉じ、USBを抜いて再起動します。
EFIパーティションを初期化する、削除する、容量変更を行う操作は不要であり、データ損失のリスクが高いため避けてください。

確認項目 一般的な特徴 注意点
Windowsのボリューム Windowsフォルダー、Usersフォルダー、Program Filesフォルダーが存在します。 回復環境ではCドライブ以外の文字になることがあります。
EFIシステムパーティション FAT32形式で小容量のボリュームとして表示されることが多いです。 削除・フォーマットは起動不能やデータ復旧難化につながります。
bcdbootの対象 Windowsフォルダーをコピー元、EFIパーティションをコピー先に指定します。 ドライブ文字を間違えないよう、事前確認が必須です。

MBR・GPTとUEFI・レガシーBIOSの起動方式を確認する

起動修復では、ディスクの形式とPCの起動方式が合っているかも重要です。
現在主流の構成はGPT形式のディスクとUEFI起動の組み合わせで、この場合はEFIシステムパーティションにWindows Boot Managerの起動ファイルが置かれます。
一方、古いPCや特定の設定では、MBR形式のディスクとレガシーBIOS起動が使われています。
MBRディスクをUEFI専用設定で起動しようとしたり、GPTディスクをレガシーBIOSのみで起動しようとしたりすると、Windowsが見つからない原因になります。
BIOS・UEFI設定に「Boot Mode」「CSM」「Legacy Support」「UEFI Only」などの項目があれば、以前の設定と異なっていないか確認してください。
設定の変更に自信がない場合は、現在の画面を撮影し、むやみに切り替えずに機種情報とディスク構成を確認してから対応しましょう。

Windowsブートマネージャーを復旧する手順6・7|システム復元とデータ救出

起動情報の修復で直らない場合でも、Windowsの復元ポイントを使って以前の状態に戻せるケースがあります。
また、Windows自体を完全に直す前に、必要なファイルを別のストレージへ救出することを優先すべき場合もあります。
システムの復元は個人ファイルを原則として対象外にしつつ、システム設定、ドライバー、更新プログラムなどを復元ポイント作成時の状態へ戻す機能です。
一方、セーフモードで起動できる場合は、外付けストレージやクラウドへ重要データをコピーできる可能性があります。
SSD・HDDの故障が疑われる場合は、復元やコピーそのものが負荷になることもあるため、状態を見ながら優先順位を判断してください。

システムの復元で正常に起動していた状態へ戻す

システムの復元は、Windows Update、ドライバー導入、アプリケーションのインストール、設定変更の後に起動しなくなった場合に有効なことがあります。
Windows回復環境の「トラブルシューティング」から「詳細オプション」を開き、「システムの復元」を選択します。
対象となるWindowsアカウントを選んでパスワードを入力し、一覧から起動トラブルが起きる前の日付の復元ポイントを選びます。
復元後にインストールしたアプリやドライバー、更新プログラムは影響を受ける可能性がありますが、通常はドキュメント、画像、動画などの個人ファイルを削除する機能ではありません。
ただし、復元ポイントが作成されていなければ利用できず、ストレージ障害が原因の場合は解決しないことがあります。
実行中は電源を切らず、完了後はWindowsが通常起動するか、重要なファイルが開けるかを確認してください。

セーフモードで起動し重要なファイルを別ストレージへ保存する

Windows Boot Managerの問題が解消した、または通常起動はできないもののセーフモードなら起動できる場合は、修復を続ける前に重要データをバックアップしましょう。
回復環境の「詳細オプション」から「スタートアップ設定」を選び、再起動後に表示される番号キーでセーフモードを選択します。
ネットワークが必要なクラウド保存を行う場合は、「セーフモードとネットワーク」を選ぶ方法もあります。
保存先は、十分な空き容量がある外付けSSD・HDD、USBメモリ、NAS、信頼できるクラウドストレージなどです。
まずはDesktop、Documents、Pictures、Videos、Downloads内の重要ファイル、業務用ソフトのデータ保存場所、ブラウザーのブックマークなどを優先してください。
コピー中にエラー、フリーズ、異常な遅延が起きる場合は、ストレージ障害の兆候の可能性があるため、無理に全データのコピーを続けないことが重要です。

  • ユーザーフォルダー内のデスクトップ、ドキュメント、ピクチャ、ビデオを確認します。
  • 会計ソフト、年賀状ソフト、メールソフト、業務アプリの保存先を確認します。
  • 最重要ファイルから優先して別ストレージへコピーします。
  • コピーエラーや異常な遅さが出たら、操作を中断して状態を記録します。

Windowsブートマネージャーがない・修復不能な場合のデータ復旧依頼

Windows Boot ManagerがBIOS・UEFIに表示されない、回復環境やインストールUSBでも内蔵SSD・HDDが見えない、修復コマンドがエラーになる場合は、起動情報だけでなくストレージの物理障害を疑う必要があります。
このような状態では、OSの初期化や再インストールを行っても解決しないことが多く、かえってデータ復旧の難度を上げるおそれがあります。
データ復旧業者へ依頼する際は、PCの機種、ストレージの種類、表示されたエラー、異音の有無、実施した操作内容を伝えると診断が進めやすくなります。
メーカー修理では、動作回復を目的としてストレージ交換や初期化が提案される場合があります。
内部データを優先したいときは、修理へ出す前にデータ復旧対応を扱う専門業者へ相談し、見積もり、復旧可否、情報管理体制を確認してください。

Windowsブートマネージャーの修復後に行う再発防止と専門対応の判断

Windowsブートマネージャーを修復できても、原因が更新失敗、ディスクの劣化、電源断、設定変更などであれば、同じ問題が再発する可能性があります。
正常起動を確認した後は、重要データのバックアップ、Windows Updateの確認、ディスクの健康状態の点検を行い、起動環境を整えましょう。
また、起動障害を繰り返す、SSD・HDDの認識が不安定、ブルースクリーンが頻発するといった場合は、ソフトウェア修復だけで使い続けないことが大切です。
データを守ることを第一に、初期化・再インストール・部品交換・専門業者への依頼を適切な順番で判断してください。

ディスク診断、Windows Update、バックアップで起動障害を予防する

修復後にWindowsが起動したら、まず重要なデータを別の保存先へバックアップしてください。
バックアップはPC内部だけで完結させず、外付けストレージ、NAS、クラウドストレージなど複数の場所に分けると、PC本体の故障やランサムウェア対策にもなります。
次に、Windows Updateを適用し、更新が途中で失敗していないかを確認します。
SSD・HDDについては、メーカーの診断ツールやSMART情報を確認し、警告値や認識不安定がないかを見ることも有効です。
ただし、すでに異音や極端な遅延があるHDDでは、長時間の診断が負荷になる場合があります。
不安定な兆候があるなら、診断より先にデータを確保し、ストレージ交換を検討してください。

初期化やOS再インストールを選ぶ前に確認すべきデータ復旧のリスク

初期化やOS再インストールは、Windowsのシステム破損を解消する手段の一つですが、すべての起動障害に適した方法ではありません。
原因がSSD・HDDの物理故障なら、再インストール途中で処理が止まるだけでなく、データ領域への書き込みにより復旧可能性が低下することがあります。
また、「個人用ファイルを保持する」選択肢であっても、アプリや設定が消えたり、予期しない不具合が起きたりする可能性があります。
初期化を実行する前に、必要なデータを完全にバックアップできているか、BitLocker回復キーを保管しているか、ストレージが安定して認識されているかを確認してください。
データが取り出せない、バックアップがない、故障の兆候がある場合は、初期化を保留してデータ復旧の相談を優先するほうが安全です。

HDD・SSD故障が疑われるときはデジタルデータリカバリーなど専門業者へ相談する

HDD・SSDがBIOS・UEFIで認識されない、異音がする、Windows Boot Managerの修復をしても起動しない、データコピー中にエラーが出るといった場合は、物理障害や重度の論理障害が疑われます。
このようなケースでは、デジタルデータリカバリーなど、ストレージのデータ復旧に対応する専門業者へ相談する選択肢があります。
相談時には、通電や再起動をできるだけ控え、表示されたエラー画面の写真、PC・SSD・HDDの型番、障害発生前後の状況を整理しておくとよいでしょう。
業者を選ぶ際は、診断内容、料金体系、復旧できなかった場合の費用、セキュリティ対策、対応可能な媒体や障害レベルを確認してください。
大切なデータがある場合は、PCを使える状態へ戻すことだけを急がず、データを守れる方法を優先して判断することが、後悔を減らすポイントです。

Windows

Posted by ほりえりお